佐久島海上都市計画(仮)14
8月某日。
連日の猛暑が続き、連続猛暑日の記録が更新される中、いつもの3人がいつもの会議室に集合。
最近、なかなか時間が折り合わず、月末の会議が月初にずれ込んではいるが、それでも会議を行えているので、こんなマニアックかつ壮大な企画を楽しみに見ていただいている方たちには、多少は目を瞑っていただければと思っておる次第です。
ちゃんと更新はしますので…。
さて、そんな弁明をしつつ始まった今回の会議。
前回までの内容を整理した流れを見てみるとこんな感じ。
例えば佐久島を一大観光地にするというのはどうだろう?
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ドバイみたいにしたい!
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ドバイのイメージで「ザ・ワールド」みたいにしてみよう!
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Y氏朝礼にて「島作ることになりました」
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どうやって島作ろう?
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環境に配慮して、ジャケット工法にしよう!
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んじゃ、積載する重さがわからないとね
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上物のデザインを考えよう!
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アイランドコテージなんてどう?
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間取り図完成!
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重量出すついでに見積もりをとったよ!
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積載重量見えてきたから、次はジャケットだね(←イマココ)
大まかな流れでいうと、こんな感じ。
ようやく、ジャケット工法というステップへと話が進んでまいりました。
Yさん朝礼で「島作ることになりました」と高らかに宣言してから幾年月。
我々はついにジャケット工法を話し合うところまでたどり着いたのだ!
簡単なおさらい。
Q.ジャケット工法とは?

東京国際空港写真
桟橋・岸壁の新設、増深、耐震強化、及び老朽化した既設桟橋の更新に用いられる工法です。 鋼管で組み立てた立体トラス構造物の脚(レグ)に杭を打ち込んで海底地盤に固定し、杭とレグを溶接またはグラウトで一体化させた構造 です。 杭に被せた格好となることから、上に羽織るという意味で『ジャケット』と呼ばれます。
S「いよいよっすね」
I「いや〜…。申し訳ない!!」
Y,S「!!?」
いきなりのIさんの謝罪からスタートした今回のドバイ会議。
理由を聞いてみると、Iさん自身は自己の覚醒を促すために「精神と時の部屋」にて修行をしたものの、地質調査会社に依頼した、佐久島周辺海域の地質が、どんな状況なのかの報告がまだ来ていないとのことだった。
I「地質がわかればあとは水深に対して何倍のパイルを何本打てばどれくらいの積載に耐えれるって話ができるんだけど、とっかかりになる情報が出てこなくてね…。申し訳ない!」
これは、さすがに仕方がない。
しかし依頼はしており、進んでいるのだから確実に前進はしているのだ。
少しずつだかが着実に、企画は前に進んでいる。
そんなことを考えていると、Iさんから一つの質問事項が飛び出した。
I「ちなみに、これってどこまでを着地点にする?」
聞けば、このあとで、ジャケット工法を正確に緻密に可能にするまでの構造計算や設計が必要かとのことだった。建設会社が基礎地盤工事の部分を算出することが本当に必要かという問い。
企画としては、やってみたい気もするが、それが我々の業務に必要な提案要素かと問われれば些か疑問が残る。
Y「実際、ジャケット工法ができますよ!ってアピールが自社にどれだけプラスになるかって話だよね」
S「確かにそうですね…。そうなってくると、いよいよこの企画の終着点を決める時が来たのかもしれないです」
I「地質と水深からどれくらいのパイルでどの程度の重量を支えれるってところは算出できるからさ。やっぱり自分たちの強みはその「上物」にあると思うんだよね」
Y「これで一個ベースモデルができるんだし、そこから次の島の上物や「海上都市」としての企画性を上げていくのがこの会議の醍醐味だよね!」
S「なら、以前に話してたコンドミニアムタイプのグループ宿泊施設を次のステップにして、カジノ施設やホテル施設っていうところまで、目標としていきましょうよ!」
そうして、ざっくりとした方向性ではあるが、企画の終着点として、大型宿泊施設兼カジノの島。アイランドコテージ(V.I.P仕様)、アイランドコテージ(グループ宿泊型)の三本を一つの柱としてこの企画の一つの完結への道筋へと定めることになった。

Y「いよいよゴールが見えてきちゃったね」
I「そうなってくると寂しいものもあるね」
S「あとは、これがどれだけのペースで進めれるかですね」
今回は、Iさんがジャケット工法の算出を引き続き進め、Yさんがアイランドコテージ(グループ宿泊型)の企画図面を並行して進めることが、次回への宿題となった。
Sさんはこの先の「企画性」に注視し、アイデアを考えることで、今回の会議は終了。
いよいよ、終着点が見えてきた佐久島会場都市計画。
最終回が来年の4月くらいと、誰かがつぶやいていたが、果たして!?
つづく