佐久島海上都市計画(仮) 07
「朔旦冬至」
去る12月22日(月曜日)。
この日は、朔旦冬至という19年に一度の非常におめでたい日でした。
冬至はみなさまご存知の通り、1年のうちで太陽の出ている時間が最も短い日。この日を境に徐々に日照時間が長くなって行くことから、大昔は「太陽の生まれ変わる日」としてもお祝いされていた日である。
一方、朔とは新月のことを指す言葉で、新月から少しずつ満月へと満ちて行くため、「月が生まれ変わる日」とも言われている。
そんな太陽と月の周期が重なるという19年に一度のレアな日に、今年最後の「佐久島海上都市計画(仮)」通称ドバイ化計画の会議が開催された。
結論から言うと、今回の会議は冬至というもっとも日照時間が短い日に反比例して、長く熱い会議となったことだけお伝えさせていただきたい。
それでは、2014年最後の海上都市計画(仮)スタートです。
会議開始時間19:00。
Sさん到着。
まだ、誰もいなかった。
師走ということで、YさんもIさんも、現場を駆け巡っていたようで、開始時刻に間に合わず。
Sさんは、会議室で独り美味しいシュークリームとコーヒーをいただいて、まったりしておりました。
しばらくして、Yさん到着。
Y「Sさんごめんね〜。 ボク19:30には、出なきゃいけなくなっちゃったから、Iさんまだ来ないけど進めちゃおまいっ!」
ということになり、怒涛の会議がスタートとなった。
まずは、先日のラフが平面図と立面図に起こされた物の登場。


S「こうやってみると、なかなか壮観ですね〜!!」
Y「結構いいでしょ〜! で、今回はどうしよう?」
S「図面できたし、具材の選定をしていきましょうか!」
Y「オッケー進めていこう!!」
こうしてYさんと進めていく。
この時点で、二人で決めていたこと
・アプローチはフット用埋め込みダウンライト
・エントランス床大理石
・トイレも床大理石
・浴室・露天風呂も大理石
・室内とウッドデッキの床はウォルナット
・厨房はコンクリート打ちっ放し
・マスターベッドルームは絨毯(ペルシャ絨毯?)
・厨房とダイニングの間はガラス張り
こんな感じで内容を詰めていると、Iさん登場!
Yさんは、現状をIさんに手早く説明をしながら時計を見やり、「ゴメン、Sさん! ボク出ないといけないから後、よろしくお願いします!!」とういって風のように去っていった。
S&I「………」
しばらくの沈黙の後、おもむろに会議再開。
具材の選定の経過を話していると、
Iさん覚醒!!
もっとこうしたほうがカッコイイ!とか、高級感を出すなら!!と、湯水の如くアイデアが溢れでる!!
I「ウッドデッキはウォルナットにするよりも、イペの方が強いからやるならイペだね」
S「なるほど!!」
I「そうすると、室内もウォルナットでいいのかぁ〜? プールに入ったまま水浸しでも室内に来れるようにしたほうが、機能的だし贅沢じゃないかなぁ〜」
コメカミに指を当てながら、真剣に「暮らし」をシミュレーションするIさん。
その時のSさんの感想を後に聞くと「この人プロだなぁ」と感じたと言っていました。
そんなこんなで、細かく細かく、綿密な打ち合わせを続けた全貌を紹介していきたいと思います。
まずは、【アプローチからエントランス・ホール】

床面には大理石のネグロマルキーナ+ダウンライト埋め込み。
壁面にオニキスイエローの天然大理石を透かしで使い、高級感を演出。
エントランスもネグロマルキーナ。
壁面は塗り壁から、独特の風合いのあるライム レマンをチョイス。
ヨーロッパの地層から採石される、石で一風変わった「南国リゾートのプロローグ」を演出する。
【リビング&ダイニング】

床面はミャンマーチークに統一。
チークは豪華客船の甲板に使われることもある、耐水性に優れた木。
中でもミャンマーチークは耐久性もあり、最高級とされているチークです。
ダイニングエリアには、少し視覚的な「遊びを」入れるためにテーブル及びビリアード台の下はウォルナットを用いることで風合いを変え、間に大理石を挟むことにより独特の高級感を演出。
壁面には漆喰塗りで和を感じさせる落ち着いた空間を実現。
また、厨房とダイニングの間を仕切っていたガラス窓を取りやめ、バーカウンターを設置することで、より遊技場のスペースとして、活きる空間へ。
またカウンター下はアプローチ同様にオニキスイエローの天然大理石を透かしで使い高級感も忘れず。
アクセントでテレビボードのために起こす壁には十和田石を用いて、重厚感と安心感の溢れるリクライニングスペースを目指します。
【寝室】


床面はチークをナイフ加工(キッコウ)を施した、贅沢な風合いに。
まくら側の壁面は壁を起こしてスプリット・フェイス スリムのシリーズを使い、ブラックとアルハンブラを使用して奥行きと、照明の演出を表現。
他壁面は、ライムレマンを用いて、光の陰影が愉しめる落ち着いた空間に。
【更衣室・浴室】


床面はレザーフィニッシュのブラックを使用。
壁面はバニラホワイトで閉塞感を感じさせない作りに。
室内浴槽はジャグジーに変更し
露天風呂・サウナルームは総檜造り。
洗面にはイタリアのデザイナー、ルドヴィカ&ロベルト・パロンバが手がける、パロンバコレクションを使用。
【ウッドデッキ】

BBQスペースに新たに屋外バーカウンターの増設。
ウッドデッキにもジャグジーを置くことにより、屋外プールと入浴も愉しめる空間へ変更。
こんな感じで、細かいところを除いた具材が確定していきました。
S「…すげーカッコイイ仕上がりになると思いますけど…図面引き直しになっちゃいますね…」
I「俺から伝えとくから、任しとけ!!」
そんなこんなで、今回の具材選定が終了。
次回、図面引き直しの件など、問題が新たに発生していますが、それはまた2015年の佐久島海上都市計画で!!
いよいよ、上物の選定が済んで、次回からそれに耐えうる島の構造計算とかが発生しそうです。
2015年の佐久島海上都市計画も是非期待してください!
それでは、今回はこの辺で。
みなさま良いお年を!
つづく